電子帳簿保存法の「電子取引データ保存」とインボイス制度は、どちらも取引関係書類に関するルールで、今後は、新たに導入されたインボイス制度と改正された電子帳簿保存法の2つの制度に対応が必要です。本書は、電子帳簿保存法とインボイス制度のそれぞれの概要と関係性及び実務で対応するにあたってのポイントを、対話形...
電子帳簿保存法の「電子取引データ保存」とインボイス制度は、どちらも取引関係書類に関するルールで、今後は、新たに導入されたインボイス制度と改正された電子帳簿保存法の2つの制度に対応が必要です。本書は、電子帳簿保存法とインボイス制度のそれぞれの概要と関係性及び実務で対応するにあたってのポイントを、対話形式と図表によりわかりやすく解説します。
主要目次
1 税務行政のDX 化の全体像
1 税務行政のDX 化
2 納税者におけるDX 化
3 個人事業者における事業所得該当性基準化
2 会社の稟議制度と決裁対応(1)(押印による稟議制度を導入している会社対応)
1 電子取引に該当する取引とは
2 電帳法のシステム要件
3 会社の稟議制度と決裁対応(2)(決裁関連書類の決裁方法と保存方法)
1 販売先との取引の一部が電子取引に該当する場合
2 データの検索可能性とは
4 令和5年度税制改正で講じられた電帳法、インボイス制度の緩和措置
1 令和5年度税制改正での4つの緩和措置
2 少額な返還インボイスの交付義務の見直し
3 中小事業者に対する事務負担の軽減措置
4 電帳法の電子取引に関する軽減措置
5 会計システムへの入力と原始証憑との紐づけ対応(1)
1 区分記載請求書等保存方式とインボイス制度との比較
2 インボイス制度における仕訳伝票を起票する際の注意事項
6 会計システムへの入力と原始証憑との紐づけ対応(2)
1 少額な返還インボイスの交付義務の免除
2 インボイスの持つ2通りの意味
7 取引データの保存対応(インボイス制度運用開始後の実務対応)
1 税目ごとの原始証憑の保存要件の比較
2 購買系における具体的な保存方法
3 販売系における具体的な保存方法
8 返品対応(1)(インボイスと現物の異動が一致するケース)
1 返品の4類型
2 4類型の消費税法上の取扱い
3 インボイスと返還インボイスの記載要件
9 返品対応(2)(インボイスと現物の異動が一致しないケース)
1 モノの流れと金の流れが不一致(交換のケース)
2 モノの流れと金の流れが不一致(追加出荷のケース)
3 交換と追加出荷の消費税法上の取扱い
10 端数処理対応(1)
1 「割戻し方式」と「積上げ方式」
2 「売上げ」と「仕入れ」に係る消費税の計算方法の組合せの制限
11 端数処理対応(2)
1 部門別処理と会計システムの端数処理の差異
2 端数処理の差異の改善策
12 免税事業者との取引対応
1 重要なのは適格請求書発行事業者であるか否か
2 取引先が適格請求書発行事業者でない場合の経理処理
3 報酬・料金等に対する源泉徴収
4 棚卸資産の計上額の算定
5 交際費の損金算入限度額の算定
13 インボイス制度その他の論点(1)(インボイス制度導入までの歴史的経緯)
1 複数税率とインボイス制度導入までの変遷
2 インボイス制度導入に当たっての区分経理の仕組み
14 インボイス制度その他の論点(2)(運用後開始後における論点)
1 領収書等がインボイスの要件を充足しているかの確認
2 インボイスと簡易インボイスの記載要件の比較
3 インボイスの交付義務の免除
4 要件が満たされない領収書等を受け取った場合の留意点
15 インボイス制度その他の論点(3)(電磁的記録)
1 電子保存の義務が規定されていない消費税法
2 インボイス制度における電磁的記録
16 インボイス制度その他の論点(4)(特例措置)
1 免税事業者からインボイス発行事業者となった場合の2割特例
2 簡易課税制度とインボイス制度
3 2 割特例の事務負担軽減措置
17 インボイス制度その他の論点(5)(経過措置を適用する場合の経理処理)
1 2割特例と原則方式の有利不利判定
2 2割特例を使った場合の会計処理
3 税抜経理方式と税込経理方式
4 免税事業者等からの仕入れに係る経過措置の会計処理
5 適格請求書がなくても仕入税額控除が適用できる簡易課税制度
18 納税のDX化
1 税務行政DXの3本柱
2 電子納税の主な形態