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事例と解説による みなし贈与課税の実務

税込価格: 3,960 円 (本体価格: 3,600 円)

松本 好正 著

ページ数 / 判型: 472ページ / A5判

2022年12月 6日刊

ISBN: 978-4-7547-3072-7

商品コード : 3281
製造元 : 松本 好正 著
本体価格 : 3,600
価格 : 3,960円(税込)
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相続税法においては、法律的には贈与により取得したとはいえないが、財産を取得した事実や経済的な利益を受けた事実によって、実質的に贈与と同様の経済効果が生ずる場合には、税負担の公平の見地からその取得した財産を贈与により取得したものとみなして贈与税の課税財産とする旨規定されている。本書では、生命保険契約に...

相続税法においては、法律的には贈与により取得したとはいえないが、財産を取得した事実や経済的な利益を受けた事実によって、実質的に贈与と同様の経済効果が生ずる場合には、税負担の公平の見地からその取得した財産を贈与により取得したものとみなして贈与税の課税財産とする旨規定されている。本書では、生命保険契約に係る保険金、定期金給付契約に基づく定期金、低額譲受、債務免除、無償又は著しく低い価額の支払いがあった場合や信託に関する権利など、みなし贈与として課税されるケースを分かりやすく事例形式で詳解。みなし贈与と判定された根拠となる判例等も多数掲載して解説。

特色

◆ 低額譲受・債務免除等みなし贈与と判定されるボーダーラインを事例形式で詳解

◆ 生命保険金から財産分与まで全ての項目を完全網羅した一冊

主要目次

第1編 贈与課税について考える
1 はじめに
2 納税義務者等
〔参考判例〕宗教法人に対する贈与が贈与税の負担を不当に減少させる結果となると認定した事例(昭和50年9月30日 国税不服審判所裁決)"
3 一般的な意味における贈与
4 みなし贈与課税


第2編 みなし贈与課税

1 生命保険金(相続税法第5条)
事例1 みなし贈与の対象となる生命保険金
事例2 みなし贈与課税の対象となる損害保険契約に係る保険金
事例3 高度障害保険金の課税関係
事例4 連生終身保険における高度障害保険金等の課税関係
事例5 保険金とともに支払いを受ける剰余金
事例6 返還金その他これに準ずるものの取扱い
事例7 満期保険金を受領した場合の課税関係
事例8 保険金の受取人別課税関係
事例9 保険金受取人以外の者が負担した保険料(未払保険料があった場合)
事例10 保険金受取人以外の者が負担した保険料等(保険料の免除があった場合)
事例11 契約者貸付金等がある場合の保険金の取扱い
東京国税局文書回答事例(平成15年2月26日)団体信用生命保険に係る課税上の取扱いについて
事例12 契約者貸付金がある場合の具体的な計算
事例13 未成年者を保険料の支払者とした場合の課税関係
国税庁事務連絡(昭和58年9月)生命保険料の負担者の判定について
〔参考判例〕保険料相当額の贈与を受け保険料の支払いに充てていたとみなされた事例
〔参考判例〕被相続人から請求人に対して、保険料相当額の贈与があったと認められなかった事例
事例14 保険金受取人の実質判定
事例15 保険契約者の変更があった場合の課税関係
事例16 保険金事故が発生していない生命保険契約の相続と贈与の違い
事例17 生命保険契約の転換があった場合
事例18 生命保険契約の転換があった場合の課税
事例19 裁判により支払いが確定した贈与税の課税時期
事例20 推定相続人となった時と保険金が支払われた時期が同じ場合の相続時精算課税の適用
事例21 権利承継前に被相続人が負担した保険料の扱い
事例22 保険料負担者(保険契約者)以外の者が受け取る生存給付金の課税上の取扱いについて

2 定期金のみなし贈与課税(相続税法第6条)
事例23 定期金給付契約に基づく権利とは
事例24 相続人が支払いを受ける個人年金
事例25 定期金のみなし贈与課税(個人年金保険料の支払者と年金受給者が異なる場合)
事例26 年間110万円の定期金給付契約に基づく贈与
事例27 定期金のみなし贈与課税(定期金の評価方法)
事例28 定期金のみなし贈与課税(具体的な計算例)
事例29 定期金給付契約の解除があった場合
事例30 被相続人が負担した掛金又は保険料の計算
事例31 個人年金の受領
事例32 特別夫婦年金保険
判例紹介 保険契約者が保険料の実質的な負担者であると推定すべきとされた事例

3 低額譲受のみなし贈与課税(相続税法第7条)
〔参考判例〕著しく低い対価であるかの判定
負担付贈与通達(平成元年3月29日)負担付贈与又は対価を伴う取引により取得した土地等及び家屋等に係る評価並びに相続税法第7条及び第9条の規定の適用について"
事例33 土地の低額譲受(純然たる第三者との取引)
事例34 公開市場等で著しく低い価額で財産を取得した場合
事例35 譲渡資産が2つある場合の著しく低い価額であるか否かの判定
事例36 低額譲受に該当するかの基準となる土地の時価
事例37 路線価により土地の売買価額を決定することは可能か
事例38 建物の時価として固定資産税評価額を採用する場合
事例39 負担付贈与における贈与者及び受贈者の課税関係
〔参考判例〕負担付贈与の譲渡所得課税についての判例
事例40 みなし贈与課税の適用を受けた土地を譲渡した場合の取得費
事例41 賃貸アパートの贈与に負担付贈与通達が適用されるか
事例42 負担付贈与により利益を得る者に対する課税
事例43 財産を著しく低い価額で取得してもそれが資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合とは
事例44 債務を弁済することが困難である部分の金額
事例45 低額譲受(みなし贈与の対象となる金額とは)
事例46 友人からの低額譲受
事例47 債務の弁済が困難な債務に公租公課は含まれるか
事例48 非上場株式の低額譲受
事例49 非上場株式等のみなし贈与課税に係る時価
判例紹介 相続税評価額が認められたケース(平成19年8月23日 東京地裁判決・納税者勝訴〔確定〕)
判例紹介 著しく低い価額の対価と認められなかったケース(平成15年1月16日 審判所裁決・取消し〔確定〕)
判例紹介 譲受者は同族株主に該当しないものの会社の事業経営に影響力が強いので原則的評価方式により評価すべきか否か(平成17年10月12日 東京地裁判決)

4 債務免除のみなし贈与課税(相続税法第8条)
〔参考判例〕債権放棄書の通知により債務免除があったとされた事例
事例50 事業活動により生じた買掛金等の支払免除
事例51 事業の用に供する借入金の一部を免除した場合
事例52 債務者が資力を喪失して債務の弁済ができないケース(所得税と相続税の違い)
事例53 連帯債務者及び保証人の求償権の放棄による経済的利益
事例54 債務免除のただし書の例外規定について
事例55 資力を喪失して債務を弁済することが困難であることの意義
事例56 友人が行う債務引受
事例57 連帯債務の内容に異動が生じた場合
事例58 資力喪失の状況にない場合の課税関係
判例紹介 請求人の借入金の弁済に当たり担保に提供されていた母名義の預金が充当されたことについて贈与があったか否か(平成24年11月7日 東京不服審判裁決)

5 その他経済的利益(相続税法第9条)
〔参考判例〕相続税法第9 条の趣旨
〔参考判例〕正常価額を超える部分の金額は贈与に当たるとされた事例
事例59 株式又は出資の価額が増加した場合
事例60 時価を上回る金額の増資が行われた場合
事例61 増資によっても株価が増加しない場合
事例62 現物出資に係るみなし贈与課税
〔参考判例〕時価より著しく低い価額で現物出資があった場合に利益を受けたか否かは、現物出資の前後における出資の価額の差額によって判断すべきであるとした事例
〔参考判例〕株式を時価より著しく低い価額で譲受けた場合には、当該低額譲受けにより増加した受入会社の純資産額に相当する経済的利益の額につき贈与があったものとされた事例
事例63 同族会社の新株引受権の課税関係
〔参考判例〕募集株式引受権による利益相当額はみなし贈与に該当するとされた事例
事例64 有利な発行価額による増資の課税関係
事例65 有利な金額による第三者割当増資
〔参考判例〕増資割当てを超える新株引受権の割当てを受けたことは他の株主から新株引受権相当額の利益を受けたことになるとした事例
事例66 所得税等として課税される有利な発行価額による増資
事例67 株主割当増資の権利を他者に与えた場合
事例68 増資に係る新株発行を増資前の株主に対して均等に行わなかった場合
事例69 同族会社の増資に伴い失権株が生じた場合
事例70 同族会社に限られている理由
事例71 財産分与で贈与税が課されるケース
事例72 財産分与として資産を相手側に与えた場合の課税
〔参考判例〕損害賠償債務の額を超える部分は贈与というべきであるとされた事例
事例73 契約書無しの金銭等の無利息借入
〔参考判例〕金銭消費賃借契約書を裏付ける証拠はなく贈与と判定された事例
判例紹介 無利息借入に対する課税(平成元年6月16日 福岡国税不服審判所裁決)
事例74 配偶者居住権が合意等により消滅した場合
事例75 配偶者居住権の消滅により受ける経済的利益の額の計算
事例76 創業者の有する株式を低額で他社又は発行会社に譲渡等する場合の課税関係
事例77 DES によるみなし贈与課税
事例78 妻名義の建物に夫がリフォーム等を加えた場合
事例79 父所有の家屋に子が増改築を行った場合の登記
事例80 父名義の建物に子が増改築を施した場合で増改築費用を父に貸付けた場合
事例81 共有持分の放棄
事例82 孫の医学部の入学金を祖父が負担した場合
事例83 生活費を親に頼りながら貯金している場合
(参考) 生活費又は教育費の全般に関するQ&A

6 土地等の使用貸借関係
事例84 使用貸借の意義
事例85 土地の使用貸借に係る課税関係の変遷
〔参考判例〕借地権の贈与時期は地代の増額があったときではなく、土地の賃貸借契約が締結されたときとされた事例
事例86 親子間の土地の使用貸借に係る課税関係
事例87 土地の使用貸借の具体例
事例88 借地権の使用貸借の相違点
(参考)借地権の使用貸借に関する確認書
事例89 借地権の使用貸借の具体例
事例90 使用貸借の目的となっている土地等の評価額
事例91 貸家の用に供している使用貸借の土地の評価事例
〔参考判例〕使用貸借により貸し付けている土地について、使用借地人が貸家敷地として利用していても自用地として評価するのが相当であるとされた事例
事例92 借地権者以外の者が貸地の所有権を取得した後、地代の授受が行われなくなった場合の課税関係
(参考)借地権者の地位に変更がない旨の申出書
事例93 土地所有者以外の者が借地権を取得した後、地代の授受が行われなくなった場合の課税関係
(参考)借地権者の地位に変更がない旨の申出書
事例94 使用借主が支払うべき土地等に維持費
事例95 使用貸借に係る土地の地代相当額に対する課税について
事例96 使用貸借に係る土地の譲渡代金の配分
判例紹介 使用貸借から賃貸借に変更したために借地権の贈与課税を受けたケース(平成25年1月24日 新潟地方裁判所判決)
判例紹介 父親から使用貸借により借り受けた土地を駐車場として貸付けた場合の所得の帰属(令和3年4月22日 大阪地裁判決)

7 名義変更通達
〔参考判例〕夫が負担した代金はみなし贈与に当たるとされた事例
〔参考判例〕未成年者への株式名義変更があったとしても贈与には当たらないとされた事例
〔参考判例〕本件不動産の登記名義の変更の事実をもって本件不動産が贈与されたとすることにはならないとして取り消された事例
事例97 名義変更通達の制定の趣旨
事例98 財産の名義変更があった場合
事例99 みなし贈与課税とそのやり直し
事例100 換価分割を前提に一人の名前で登記した場合
事例101 名義変更通達の適用例(他人名義により財産の取得をした場合)
事例102 名義変更通達2(他人名義で有価証券を取得した場合)
事例103 名義変更通達3(他人名義により取得した財産の処分代金等を真実の取得者の名義とした場合)
事例104 名義変更通達4(名義変更通達等を熟知している場合の不適用)
事例105 名義変更通達5(過誤等により取得財産を他人名義とした場合)
事例106 土地の名義を一部だけ元に戻した場合
事例107 名義変更通達6(法令等により他人名義により財産を取得した場合)
事例108 他人名義としたことがやむを得ない理由であるか否か
事例109 名義変更通達7(真実の取得者への変更が更正決定後に行われた場合)
事例110 名義変更通達8及び9(法定取消権に基づいて贈与の取消があった場合の名義変更)
事例111 法定取消権又は法定解除権に基づいて取り消され又は解除されるケース
事例112 名義変更通達10(贈与契約の取消後、その贈与財産が相続人に帰属した場合)
事例113 名義変更通達11(合意解除により贈与の取消しがあった場合)
事例114 贈与契約を取消したことに伴う名義変更
判例紹介 名義変更通達によるのではなく、そもそも贈与は成立していないとされ贈与税の決定処分が取消された事例(平成27年9月1日 名古屋国税不服審判所裁決)

8 信託に係るみなし贈与課税
事例115 受託者として権利を現に有する者
事例116 特定委託者
事例117 信託の受益権等が存するに至った場合
事例118 信託に関する権利の一部につき放棄又は消滅があった場合
事例119 信託契約締結時の胎児がその後出生した場合
事例120 複層化された受益権
事例121 収益の帰属と信託財産の帰属が異なっている場合
事例122 自益信託を収益受益権は父、元本受益権は子に変更した場合
事例123 受益者連続型信託の評価
事例124 受益権が複層化された受益者連続型信託に関する元本受益権の全部又は一部を有する法人の株式の時価の算定
事例125 受益者の定めのない信託(目的信託)
事例126 受益者等が存しない信託の委託者が死亡した場合
事例127 受益者等が存しない信託の受益者等となる者が委託者の親族の場合
事例128 受益者等が存しない信託で受託者が死亡した場合

税込価格: 3,960 円 (本体価格: 3,600 円)

松本 好正 著

ページ数 / 判型: 472ページ / A5判

2022年12月 6日刊

ISBN: 978-4-7547-3072-7

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