税務の世界では、課税上重要な情報である「人(ヒト)」、「物(モノ)、「金(カネ)」、「書類」の動きは、相手から聴き取ったことを箇条書きでメモしても、全体像が掴みにくく、複雑です。 また、説明した相手と聴き取った方が、一つの情報に対し同じ理解でいるかどうか、疑問に感じることもあります。このような課題を...
税務の世界では、課税上重要な情報である「人(ヒト)」、「物(モノ)、「金(カネ)」、「書類」の動きは、相手から聴き取ったことを箇条書きでメモしても、全体像が掴みにくく、複雑です。
また、説明した相手と聴き取った方が、一つの情報に対し同じ理解でいるかどうか、疑問に感じることもあります。このような課題を解決する方法として、人、物、金、書類の動きを、「ポンチ絵」や「マンガ」と呼ばれる図表で表現することがあります。作図することは一見簡単な作業のようですが、情報を正確に把握し理解することが必要です。
本書は、税務に携わる方を念頭に、税務調査事例に関する複雑な情報を、フローチャートで表現する力を養うことにより、課税上の問題も明確となり、調査のポイントが掴めるようになる実務必携書です。
特色
● 「理論編」・「基礎編」・「実践編」の三部構成により、図表で表現するスキルをステップ・アップ式で養える!
● 税務調査で求められるヒト・モノ・カネ・書類の動きなどの複雑な情報を、フローチャートを活用してシンプルかつ的確に整理し、可視化して把握することが学べる、税理士はもとより法人企業の担当者の税務調査への対応が身につく好個のハンドブック!
● 会計事務所等においては、情報を図表化(例えば、顧問先等から説明の際に聴きながらフロー図等に変換)するスキルが身につくことで、経営課題の発見及び顧問先等に対するサービスの付加価値も高まることに繋がる一書!
主要目次
【理論編】
理論1 文字と図表の違い
税務調査事例
理論2 作図の基本的ルール
1 共通の留意点
2 フロー形式
3 フロー形式の例
4 表形式
理論3 図表の種類
1 フローチャート
2 タイムフロー
3 Yes/Noチャート
4 相関図
5 プロセス・ステップ
6 サイクル
7 ガントチャート
8 マトリックス
9 階層
10 ポジショニングマップ
11 包含図
12 新旧対照表(図)
理論4 作図の手順
1 テーマの明確化
2 図表の選択
3 キーワードを探す
4 キーワードの分類
5 キーワードの関連付け
6 補足説明を加える
7 タイトルを付ける
8 まとめ
【基礎編】
演習1 国外財産調書等に関する調査事例
演習2 永代供養料は葬式費用に該当しないとされた事例
演習3 所得税等の無申告が仮装・隠ぺいに該当しないとされた事例
演習4 分掌変更により実質的に退職したとは認められなかった事例
演習5 同業者率による推計に合理性があるとされた事例
【実践編】
演習6 農産物等生産販売事業者の取引の概要
演習7 会社員の個人取引の概要
演習8 派遣事業者の取引の概要
演習9 建物等に係る消費税控除対象仕入税額の計算方法
演習10 経理担当者から説明された売上の事務処理