会計基準の世界標準となる国際会計基準(以下「IFRS」)は、欧州をはじめとして世界各国で導入が進められており、すでにIFRSによる早期適用を済ませている日本企業も存在している。 しかし、震災の影響や米国の対応の遅れなどからIFRS強制適用の時期は依然不透明なままとなっており予断を許さない状況が続いて...
会計基準の世界標準となる国際会計基準(以下「IFRS」)は、欧州をはじめとして世界各国で導入が進められており、すでにIFRSによる早期適用を済ませている日本企業も存在している。
しかし、震災の影響や米国の対応の遅れなどからIFRS強制適用の時期は依然不透明なままとなっており予断を許さない状況が続いている。
また、IFRSの対象とする企業は上場会社等の大企業を前提としており、直接的に関与している税理士は未だ少数派ではあるが、中小企業の国際的事業統合が進むなか、税理士にとってもIFRSの理解と知識は無視できないものとなっている。
そこで本書では、今後のIFRS今後の動向を含め、日本の会計基準とIFRSの異同及びIFRSにおける会社法・税法の取扱い等をテーマに50のポイントに絞ってわかりやすく解説。
主要目次
第1章 国際会計基準とは
1 国際会計基準とは?
2 国際会計基準はどのような構成になっている?
3 国際会計基準が我が国の企業会計に与える影響は?
4 中小企業の国際会計基準対応
5 会社法・税務と国際会計基準
6 現状の動向
第2章 国際会計基準の財務諸表の特徴
7 IFRS における財務諸表の構成を知ろう
8 財政状態計算書の特徴を見てみよう
9 純損益及びその他の包括利益計算書の特徴を見てみよう
10 持分変動計算書に表示すべき事項
11 キャッシュ・フロー計算書の表示区分・表示方法
12 会計方針について(選択、継続性、開示)
13 会計方針の変更
14 会計上の見積りの変更
15 過去の誤謬についての取扱い(会社法・税法との関係に注意しよう)
第3章 収益の認識
16 物品販売の収益認識
17 役務の提供等の収益認識
18 収益の表示(総額表示・純額表示)
19 収益の測定(売上をいくらで計上するか)
20 工事契約における工事収益・原価の測定と認識について
21 新たな収益認識基準のポイント
第4章 金融商品
22 金融商品の分類と測定
23 有価証券の減損
24 貸倒引当金の認識と測定
25 デリバティブの処理
第5章 資 産
26 棚卸資産の取得原価と評価方法
27 IFRS における原価計算
28 減価償却の方法
29 有形固定資産の測定(原価モデルと再評価モデル)
30 固定資産の減損(減損の兆候の把握から測定まで)
31 固定資産の減損(会計処理について)
32 投資不動産の会計処理
33 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
34 ファイナンス・リース取引の会計処理
35 オペレーティング・リース取引の会計処理
第6章 負 債
36 IFRS における従業員給付とは?
37 退職給付の会計処理
38 その他の従業員給付の会計処理
39 IFRS における引当金の認識と測定
40 資産除去債務
41 偶発負債・偶発資産
第7章 その他
42 法人税等・税効果会計(当期税金、繰延税金資産・負債の認識)
43 法人税等・税効果会計(表示、例外事項の取扱い)
44 企業結合
45 無形資産
46 自己創設無形資産・のれん
47 連結の範囲
48 連結手続
49 持分法の適用
50 初度適用の取扱いに注意