本書は、会社法と企業会計基準における純資産の部に関する取扱い等を踏まえ、法令8条...
本書は、会社法と企業会計基準における純資産の部に関する取扱い等を踏まえ、法令8条1項各号の全てについて、資本取引の各項目毎に設例による会計仕訳と税務仕訳に加え法人税申告書別表4と5(1)の記載方法を織り込み、その調整までを逐条的に解説した実務書です。
特色
会社法の制定とそれに伴う企業会計基準の変更等を契機として、平成18年度の税制改正において、法人税法上の資本の部に関する規定の大幅な整備が行なわれました。 その後の税制改正による組織再編税制に関する規定の整備や、いわゆるグループ法人税制の創設などを受けた「資本金等の額」の規定の整備が行なわれています。 この「資本金等の額」に関する法人税法施行令8条1項においては、会社法の制定以来、多岐にわたって生ずる資本取引に対応して、資本金等の額の増減項目が個別具体的に規定されていますが、その中身は極めて技術的な規定振りとなっており、法人税実務に携わる方々にとっては、資本取引に関する税務処理を行う上で、複雑、かつ、難解な規定といわれています。 そこで本書は、会社法と企業会計基準における純資産の部に関する取扱いなどを踏まえ、法人税法施行令8条1項各号のすべてについて、資本取引の各項目ごとに設例を設け、それに対する会計仕訳と税務仕訳を記載し、かつ、法人税申告書別表4《所得の金額の計算に関する明細書》と別表5(1)《利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書》の記載方法を織り込み、その調整に至るまでをできるだけ判り易く逐条的に解説した実務家のための1冊です。
主要目次
増加資本金等の額
1号 株式の発行又は自己の株式の譲渡
2号 新株予約権の行使による自己の株式の交付
3号 取得条項付新株予約権
4号 協同組合等の加入金
5号 合併(適格無対価合併を含む。)(合併法人の処理)
6号 分割型分割(適格無対価分割の場合を含む。)
7号 分社型分割(無対価分割の場合を含む。)
8号 適格現物出資(被現物出資法人の処理)
9号 非適格現物出資(被現物出資法人の処理)
10号 株式交換(適格無対価株式交換の場合を含む。)(完全親法人の処理)
11号 株式移転(完全親法人の処理)
12号 資本金の減少
減少資本金等の額
13号 準備金等の減少
14号 資本等の全額減少(出資法人から非出資法人への移行)
15号 分割型分割の場合の減少資本金等の額(分割法人の処理)
16号 資本の払戻し等
17号 自己株式の取得等(みなし配当の生ずる自己株式の取得等)
18号 自己の株式の取得(みなし配当の額の生じない自己の株式の取得)(発行法人の処理)
19号 みなし配当の生じる事由による100%グループ内法人の株式の発行法人に対する譲渡等(株主法人の処理)
参考資料
<法令等>
・法人税法(抄)
・法人税法施行令(抄)
・会社法(抄)
・会社計算規則(抄)
<会計基準等>
・自己株式及び準備金の減少等に関する会計基準(抄)
・自己株式及び準備金の減少等に関する会計基準の適用指針(抄)
・企業結合に関する会計基準(抄)
・事業分離等に関する会計基準(抄)
・企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(抄)