資産税に関する重要事案を処理するには、税法や通達の知識に加えて様々な判例・学説及び事案に関連する民事法に関する深い理解と応用力が必要とされる。本書は、資産税における重要事例109問を厳選して幅広い角度から解説、更に著者の私見も交えて深い分析を加えた実務家必携の一冊。
主要目次
【第1章 相続税関係】
1 外国人と相続税
2 人格のない社団等・持分の定めのない法人に対する遺贈・贈与
3 医療法人に対する遺贈
4 財産の一部が相続人以外の者に遺贈された場合()
5 財産の一部が相続人以外の者に遺贈された場合(換価する場合)()
6 失踪宣告と相続税
7 特別縁故者に対する財産分与と相続税
8 無制限納税義務者・制限納税義務者の判定
9 相続放棄・限定承認と相続税
10 相続人失格と相続税
11 生命保険金の課税関係
12 保険金受取人の意義とその実質判定
13 雇用主が保険料を負担していた場合の課税関係
14 子の保険料を連年親が負担していた場合
15 保険料負担者の判定事例
16 退職手当金
17 弔慰金と業務上死亡・業務外死亡の判定
18 退職後死亡した者に支払われる弔慰金
19 死亡後支払われた賞与・給与・退職手当金
20 死亡後に生じた所得税還付請求権
21 損害賠償請求権と相続税
22 売買契約中の土地と相続税(売主死亡の場合・買主死亡の場合)
23 保証債務・連帯債務
24 債務の負担
25 特殊な債務
26 公租公課
27 相続財産に関する費用(弁護士費用等)
28 葬儀費用
29 公益事業に対する相続税の非課税
30 非課税となる庭内神祠の範囲
31 代償分割の場合の相続税の課税
32 胎児と相続税の課税
33 紛争のため相続財産が確定できない場合の相続税の課税
34 遺産が未分割の場合の相続税(一般)
35 遺産が未分割で、かつ、特別受益者がいる場合の相続税
36 養子がある場合の相続税の総額
37 二重資格の相続人がいる場合の相続税
38 相続開始前3年以内の贈与の加算
39 相続税の20%加算
40 配偶者の税額軽減(原則)
41 隠ぺい仮装があった場合の配偶者の税額軽減措置
42 同族会社の行為計算の否認
【第2章 贈与税関係】
43 公正証書による贈与
44 負担付き贈与
45 信託受益権
46 低額譲渡
47 離婚と財産分与
48 夫婦間の財産移転
49 名義変更と贈与
50 無利子の金銭貸与
51 土地の使用貸借(原則)
52 土地の使用貸借(経過的取扱い)
53 相当の地代
54 債務免除
55 その他の経済的利益
56 低額現物出資
57 募集株式引受権
58 失権株
59 生活費の贈与
60 公益事業用財産
61 特定公益信託
62 直系尊属からの教育資金の一括贈与
63 選挙資金・政治資金
64 贈与税の配偶者控除
65 住宅取得資金等の贈与税の特例
66 遺産分割のやり直しと贈与税
【第3章 財産評価関係】
67 一画地の判定
68 一画地の判定
69 建物の建築中等に相続があった場合等の貸家建付地の判定
70 建物が事業の用に供される前に相続があった場合等の貸家建付地の判定
71 小規模宅地等とは
72 老人ホームと小規模宅地等の課税の特例の適用
73 小規模宅地等の課税の特例の選択の変更の可否
74 特定事業用宅地等
75 特定居住用宅地等
76 特定同族会社事業用宅地等(貸付事業用宅地等)
77 建築中の家屋の評価
78 負担付贈与により取得した上場株式の価額
79 同族関係者の範囲及び5%基準の趣旨
80 評価通達によらない評価
81 取引相場のない株式の評価と営業権
【第4章 譲渡所得関係】
82 造成土地の譲渡による所得
83 少額重要資産と譲渡所得
84 譲渡所得の課税時期(原則)
85 農地を譲渡した場合の譲渡所得の課税時期
86 譲渡代金が割賦払いにより支払われる場合の譲渡所得の課税時期
87 土地の分割譲渡と譲渡所得の課税時期
88 等価交換と譲渡所得
89 等価交換による土地の譲渡に対する課税の特例
90 等価交換で取得した特定事業用資産の取得価額
91 交換のために取得した資産との交換
92 農地の譲渡と和解
93 財産分与と譲渡所得
94 譲渡担保と譲渡所得課税
95 保証債務の履行のために土地を譲渡した場合の課税の特例
96 借入金で保証債務を弁済した後に資産を譲渡した場合と特例の適用
97 「求償権の行使が不可能になった」の意義
98 資力を喪失して債務弁済が困難な場合において強制換価手続により資産を譲渡した場合の課税の特例
99 立退料の収受と課税
100 資産の取得費・譲渡費用─弁護士費用等
101 資産の取得費・譲渡費用─贈与による取得資産の取得費・農地転用決済金等
102 限定承認とみなし譲渡課税
103 遺留分減殺請求とみなし譲渡課税
【第5章 登録免許税関係】
104 共同抵当権の設定登記につき更正登記がされた場合の当初登記に係る登録免許税の過誤納の存否
105 登録免許税の軽減規定を後日必要書類の提出により適用を受けることの可否
【第6章 事業承継税制】
106 非上場株式等についての贈与税の納税猶予
107 非上場株式等についての相続税の納税猶予
108 農地等を生前一括贈与した場合の贈与税の納税猶予
109 農地についての相続税の納税猶予